遅刻する確率

【問】Aくんの通学時間が、平均30分、標準偏差2分の正規分布に従うとする。

(1)始業33分前に家を出るとき、Aくんが遅刻する確率を求めよ。

(2)遅刻する確率を1%以下にしたい場合、Aくんは少なくとも始業何分前に 家を出ればよいか分単位で求めよ。

【解】

(1)通学時間をX分としたとき、Aくんが遅刻する確率Pr(X>33)は下記となる。

Pr(X>33)=Pr((X-30)/2>(33-30)/2)=Pr(u>1.5)=0.066807

よって、遅刻する確率は、 6.7%である。

(2)遅刻する確率が1%以下になるのは、正規分布表IIより、Kp>2.326である。

2.326x2=4.652であるから、すくなくとも始業35分前に家を出れば遅刻する確率は1%以下となる。

サイコロを3000回振ったら、1の目が600回出た

【問】サイコロを3000回振ったら、1の目が600回出た。このサイコロは偏っていると判断してよいか、有意水準5%で検定せよ。

【解】 1の目が出る確率をpとすると、

 { H_0: p=1/6}

 { H_1: p>1/6}

検定統計量zは、  { z=\frac{600/3000-1/6}{\sqrt{1/6\times(1-1/6)/3000}}=4.90
}

片側検定であるから、P/2=0.05より、棄却域は、z>t(3000, 0.10)=1.645

1.645<4.90であるから、帰無仮説は棄却される。

よって、偏っているサイコロといえる。

サイコロを300回振ったら、1の目が60回出た

【問】サイコロを300回振ったら、1の目が60回出た。このサイコロは偏っていると判断してよいか、有意水準5%で検定せよ。

【解】 1の目が出る確率をpとすると、

 { H_0: p=1/6}

 { H_1: p>1/6}

検定統計量zは、  { z=\frac{60/300-1/6}{\sqrt{1/6\times(1-1/6)/300}}=1.55
}

片側検定であるから、P/2=0.05より、棄却域は、z>t(300, 0.10)=1.645

1.55<1.645であるから、帰無仮説は棄却されない、よって、偏っているサイコロとはいえない。

第18回2級 問7の解答

まず、CTを求める。

 {CT=\sum A_iB_j/(データの総数)
=\frac{52.5^{2}}{12}
=229.6875
 }

次に平方和を求める。  {S_A=\frac{\sum A_iの合計^{2}}{1水準のデータ数}-CT
=\frac{11.4^{2}+12.6^{2}+15.9^{2}+12.6^{2}}{3}-229.6875
=3.742
 }

 {S_B=\frac{\sum B_jの合計^{2}}{1水準のデータ数}-CT
=\frac{16.1^{2}+17.1^{2}+19.3^{2}}{4}-229.6875
=1.340
 }

 {S_T=\sum A_iB_j^{2}-CT
=235.47-229.6875
=5.782
 }

 {S_E=S_T-S_A-S_B
=5.782-3.742-1.340
=0.7
 }

次に、自由度を求める。

 {\phi_T=総データ-1=12-1=11
 }

 {\phi_A=Aの水準数-1=4-1=3
 }

 {\phi_B=Bの水準数-1=3-1=2
 }

 {\phi_E=\phi_T-\phi_A-\phi_B
=11-3-2=6
 }

次に、平均平方を求める。

 {V_A=S_A/\phi_A=3.742/3=1.247}

 {V_B=S_B/\phi_B=1.340/2=0.67}

 {V_E=S_E/\phi_E=0.7/6=0.1167}

次に、分散比を求める。

 {F_A=V_A/V_E=1.247/0.1167=10.7}

 {F_B=V_B/V_E=0.67/0.1167=5.7}

F表より、F(3,11,0.05)=3.59, F(2,11,0.05)=3.98

3.59<10.7, 3.98<5.7であるので、AもBも有意水準5%で有意である。

また、最適条件の平均値は、下記のように求められる。

 {\bar{A_1B_1}=\bar{A_1}+\bar{B_1}-\bar{T}=
11.4/3+16.1/4-52.5/12=3.45
}